金 子 み す ゞ 詩集

  

  ~こころ~

   おかあさまは

   おとなで大きいけれど

   おかあさまのこころはちいさい

   だって、おかあさまはいいました、

   ちいさいわたしでいっぱいだって

   わたしは子どもで

   ちいさいけれど、

   ちいさいわたしのこころは大きい

   だって、大きいおかあさまで

   まだいっぱいにならないで

   いろんなことをおもうから。


   色紙(いろがみ)

けふはさびしい曇り空

あんまり淋しいくもり空。

暗いはとばにあそんでる

白いお鳩の小さな足に

赤やみどりの色紙を

長くつないでやりませう

そして一しよに飛ばせたら

どんなにお空がきれいでせう。


 夜なかの風

夜なかの風はいたづら風よ

ひとり通ればさびしいな。

ねむの葉つぱをゆすぶろか、

ねむの葉つぱはゆすぶられ、

お舟に乘つた夢をみる。

草の葉つぱをゆすぶろか、

草の葉つぱはゆすぶられ、

ぶらんこしてる夢をみる。

夜なかの風はつまらなさうに

ひとりで空をすぎてゆく。


 晝の電燈(でんき)

子供のゐない

子供部屋、

ぽつつり電燈(でんき)は

さびしかろ。

外には冴(さ)えた

球(たま)のおと、

お窓に明るい

日のひかり。

しづかに蝿が

とまつてる、

晝の電燈(でんき)は

さびしかろ。

莉緒のきまぐれ Ownd

帝国軍人の憲法「軍人勅諭・五箇条」   誇り高き 帝国軍人 一、軍人は忠節を尽くすことを義務としなければならない。   (人は忠節を尽くすことを義務としなければならない) 一、軍人は礼儀を正しくしなければならない。  (人は礼儀を正しくしなければならない) 一、軍人は武勇を重んじなければならない。   (人は徳を重んじなければならない) 一、軍人は信義を重んじなければなら